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| 拙者の名は、聞き耳半蔵。日々、忍術を習得せんと精進する一介の忍者でござる。拙者の使命は、山を下りて忍法を使いこなし、男女の"色恋沙汰"を聞き出すこと。何故、忍びの者にそのようなことが必要か、それはお師匠様曰く、人情の機微を知るため。拙者はその尊いお考えに応えるべく、コーヒー忍者を襲名したでござる! |
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| 忍忍。今回は、ギロッポン……いや、六本木と西麻布の中間にある、エキゾチックなカフェに来てみたでござる! というのも、異人さんも多いこの界隈には様々な国籍のカップルが見られるからであるが、真昼間だというのにこの店は薄暗くてなんとも艶かしい。おやおや、コートジボワールあたり出身と思われる男性(ボビー・オ●ゴンを細身にした感じ。30代前半)とやけにおかっぱ頭が似合う女性(こけし顔の日本人、27歳位か)がいらっしゃる! さてさて、早速聞き耳を立てるとするか…… |
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| 男: |
「コンニテワァ、サヨナラー、アリガトー、キョウクモリデス」 |
| 女: |
「うんうん、随分喋れるようになったね。でも、今日はこんなに晴れてるよ」 |
| 男: |
「ハレテル?」 |
| 女: |
「そう。太陽がサンサンしてるでしょ?」
(ダジャレ……ではなさそうだ) |
| 男: |
「サンサン、ハイハイ。ベリーホット」 |
| 女: |
「イエスイエス。よくできました」 |
| 男: |
「ヨクデキマシタ?」 |
| 女: |
「うん。グッドグッドよ。ヨク、デキマシタ」 |
| 男: |
「ヨク、デキマシタ。アリガトアリガト!」 |
| 女: |
「あれあれ。ホントに分かってるのかなー?」 |
| 男: |
「オレ、ワカッテウルノカ、ナー」 |
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| 女: |
「ダメでしょ、分かった振りしちゃ。早く日本語覚えたいって言ってたのに」 |
| 男: |
「ゴーメンナサイ。ゴメンナサィヨ」 |
| 女: |
「ごめんですんだら警察いらないよー」 |
| 男: |
「※※※※※※※※!」(「ウンパヤンザトニ!」と聞こえたが?) |
| 女: |
「うぅわ。ナニソレ。何語?」 |
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| む、むぅ。ボビーも奇怪な日本語を使うが、それに比べてもこれはなかなかにチンプンカンプンでござる……が、諦めてはならぬ! 会話を拾えない=聞き耳忍者失格、つまりは拙者の存在価値がなくなってしまうということ。こうなったら、忍法“自動翻訳機の術”を使うしかないでござる! 拙者は全身の感覚を研ぎ澄まし、彼の発する素っ頓狂な声に耳を傾けた |
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| 今回の教訓は、「異文化交流は決して甘くない」ということでござる! このカップルの場合、言葉のキャッチボールを繰り返しながらも、成果はイマイチ上がらない(というか、上げていない……)。ただ、異文化交流を実現させんと欲すその気概は見習うべきものがあるでござる。 |
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