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階段を上がり、生暖かい風が吹く雑踏に出るとすぐに、銀行の入り口前に立っている彰さんが見えた。もう来てる、私はそう思って駆け寄った。
「早かったんですね。待ちました?」
「ううん、全然。お腹は空いてる?」
「はい。わりと食べたい感じです」
「よかった、じゃ、行こうか」
「アボガドバーガーお待たせしましたぁ」
アロハシャツを着た店員が爽やかに言い、彰さんはそれを嬉しそうに受け取った。一方私は、食べにくそうなハンバーガーを避け、パストラミサンドイッチにしていた。
「こういうの、あんまり好きじゃない?」
「そんなこと。好きですよ、とても」
その後、彰さんは私の好きな格闘技や音楽の話をしてくれたものの、大口を開けた自分の顔やグロスの取れた口元を想像してしまった私は、終始会話に集中できなかった。
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